本ページはプロモーションが含まれています。

バンドで飯を食う！【後編】バンドの支出と、収支表まとめ

カテゴリ：バンド音楽ネタ

今回は「バンドで飯を食う！【中編】ライブ以外の主な収入源とは？」の続きとなります。
前回までは、バンドで飯を食う（月給20万円）を実現するには、利益が960万円必要なことと、バンド活動における収益についてを紹介しましたが、今回はバンド活動でかかる支出・諸経費や、最後のまとめを紹介していきたいと思います。

バンド活動にかかる諸費用

バンド活動をする上では、ライブやレコーディングといった収益に直接関係がある支出の他に、運営にかかるコストが多々あります。
最後にそれを考えてみましょう。

スタジオ料金

バンドマンたるもの、練習なくして活動は出来ません。
新宿のサウンドスタジオノアの9帖の部屋を平日夜で借りると時間単価は￥2,500になります。
2時間×週1回という条件で、月々￥20,000がかかります。

交通費

案外バカに出来ないのが交通費です。
スタジオやライブ、打ち合わせなどどこに行くにも交通費がかかります。
月にライブ4回スタジオ4回だと仮定して、毎回往復で￥400の交通費がかかるとしたら、月々￥6,400がかかっています。
（これは相当絞った数値なので実際にはもっとかかる見込みが高いです）

メンテナンス・機材費

ボーカルはともかく、ギター・ベースなら弦やピックなど、ドラマーならスティックなどでコストがかかります。
これに新しいエフェクターやペダルを買うことも含めて考えると、平均して月に￥10,000程度はかかるのではないでしょうか。

サーバ＆ドメイン代

収益を上げていくようなバンドであれば、自前のホームページは必須とも言えます。
ホームページを公開するには、ウェブサーバやドメインを入手する必要があります。
安く見積もって、大体年間で￥3,000弱程度がかかります。

ウェブサーバ代：年間￥1,543
(さくらのレンタルサーバ・ライトプラン）
さくらのレンタルサーバー

ドメイン代(.com)：年間￥1,280
(お名前.com)

※いずれも2016年12月時点

まとめ：月給20万円を実現するための収支表

以上でおおまかな収入・支出の要素が出揃いました。
最後にまとめとして、本題の月給20万円×4（年額960万円）の内訳試算に入りたいと思います。

項目	単価	個数	回数	小計
ライブ
チケットノルマ	-30,000	1	48	-1,440,000
チケット収入	1,500	100	48	7,200,000
グッズ販売	660	5	48	240,000
CD販売	500	10	48	240,000
レコーディング
レコーディング	-25,920	1	1	-25,920
CDコスト	-32	10	48	240,000
音楽配信
アグリゲーター手数料	-1,410	1	4	-15,360
配信売上	200	5000	4	4,000,000
広告
動画配信	0.05	4	100,000	20,000
諸経費
スタジオ代	-2,500	8	12	-240,000
交通費	-400	16	12	-76,800
メンテナンス・機材費	-10,000	1	12	-120,000
サーバ・ドメイン費	-2,823	1	1	-2,823
合計				9,691,457

※グッズ販売・CD販売はライブ客の10%が購入と試算。
※音楽配信は、年に4曲を配信。
※1曲につき、個数分(5,000)を販売
※1つの動画につき、回数分再生され、個数分をアップロード

今回の条件の中では、①ライブを48回/年行い、毎回100人を呼ぶ、②4曲を配信し、それぞれが5,000ダウンロード、という条件を満たせば、1年の収益が960万円を超えて、メンバー全員が月給20万円を手にすることが出来るという試算になりました。
ライブに累計で4,800人も呼ばないと事業としては成り立たないということで、バンド活動で生計を立てていくことの難しさを、我ながら実感してしまいました。。

壁は高いが、野心を持って頑張ろう

確かに壁としては高すぎるように感じるかもしれませんが、音楽などのエンターテイメントの分野というのは、一度壁を越えれば、一気に数字が伸びる可能性を秘めています。
人気が出てくれば、ライブ1回につき、数百人から数千人も呼べる可能性も出てきます。
バンド活動で本気でメシを食べていきたい人は、一攫千金という野心を持って、ギラギラ頑張っていただきたいと強く思います。

タグ：アマチュアバンド・アーティスト

同じカテゴリの記事一覧

カテゴリ：バンド音楽ネタ

良い曲・音楽なのに売れないバンドな理由とは？

魅力的な音楽を創り出すアーティストだからとみんながみんな売れている訳ではありません。その差がなぜ生まれるのかを考えてみます。

記事を読む ≫

2018-02-10 11:17:02
曲推しではなくアーティスト推しになった時代

1曲1曲という評価基準というよりアーティストのブランド化が進んでいるように感じますが、その理由について考えてみます。

記事を読む ≫

2018-02-07 21:39:06
重低音強化のイヤホン・ヘッドホンは何故流行るのか？

イヤホンの売り場スペースの少なくないスペースを取る低音強化イヤホン。それが何故流行るのかを考察します。

記事を読む ≫

2017-11-03 11:06:35
「音楽の方向性が合わないこと」と「脱退したいと考える理由」

バンド活動においてメンバーの加入と脱退は誰もが経験すること。その中でも多い理由である音楽の方向性の違いについて考察します。

記事を読む ≫

2017-10-09 13:28:45
邦楽ポップスはすでに終焉・オワコンなのか？

落ちぶれていると言われて久しい邦楽ポップス。既に終わってしまったものであるのかを考察します。

記事を読む ≫

2017-09-16 13:25:33
バンドや音楽でお金を稼ぐことは悪いことか？

バンドや音楽ではライブや音源販売などで収益を上げることが出来ます。しかし、それを良しとしない風潮もあります。バンドでのお金儲けの是非を考察します。

記事を読む ≫

2017-06-29 09:27:28
プロが作る曲とアマチュアが作る曲は何が違うのか？

プロとアマチュアでは作る曲において違いがあるはず・・・そう考えてアレンジ・演奏・メロディの面からその違いを考察します。

記事を読む ≫

2017-06-26 10:09:45
バンドマンにSEが多い理由と相性の良さとは？

バンド活動を通して出会う中でもSEの方の割合が多い印象があります。その理由とSEとバンドマンの相性の良さを考察します。

記事を読む ≫

2017-06-23 10:37:02
youtubeのミュージックビデオがショートバージョンになる理由

フルバージョンで公開されていたMVが短編になる時はショックですが、そうなる理由をMVの意味も絡めて考察します。

記事を読む ≫

2017-06-21 11:25:42
売れないバンドにこそ現状分析が必要

売れているバンド、売れていないバンド、それぞれに必ず理由があります。バンドの構成要素から現状を分析することの重要性を考察します。

記事を読む ≫

2017-06-20 18:15:48