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音楽の多様化がトップのレベルを引き下げる?

音楽の多様化がトップのレベルを引き下げる?
カテゴリ:  音楽ネタ  

昔はメジャーアーティストやジャニーズなどのアイドルなど限られた世界であった音楽業界ですが、現在では、インディーズアーティストが活動する受け皿も増えたし、アニメや初音ミクといったボカロなどといった独自の文化も育ってきており、今は本当に様々な音楽を聴くことが出来るようになっています。

ターニングポイントは宇多田ヒカル?

印象の話ではありますが、宇多田ヒカルさんの「Automatic」を聴いた時は衝撃的でした。
今まではポップス、ロック、そしてV系がまだ珍しかった頃に、R&Bと日本語をうまく掛け合わせた楽曲は個性的であり、日本人に聴き慣れないジャンルの枠を超えて、大ブームを起こした記憶があります。

それを皮切りに倉木麻衣さんなどを始め、B系やダンス系のミュージックが流行しだし、日本のヒットチャートのジャンルは少しずつ広がっていったようにも思えます。
正確なデータがある訳でもなく、あくまで印象の話ですがね。

機材の進歩や低価格化で自主制作が容易に

そして、録音機材の普及や進歩、さらには低価格で、CDを作成するレコーディング環境がぐっと身近になりました。
今までにない音楽を追い求めて、研鑽を重ねていたインディーズアーティストも、自主制作を容易に行えるようになったことで、日本の音楽は多様化の道を進んでいったと思います。

新たな音楽が登場し、全体が底上げされた

様々なジャンルの音楽、個性的な世界観の音楽が多く登場し、アマチュア・インディーズのバンドのレベルというのは非常に上がったと思いますし、プロ顔負けのバンドだって数多くいます。
さらに初音ミクといったボーカロイドの誕生・普及でDTMで作曲をしていた人達が気軽に歌を作れるようになったと感じています。

誰もが作り、誰もが評価する時代に

またバンドや作曲者が創り出した音楽を公開する環境も非常に整備されたという印象があります。
テレビと雑誌しかなかった時代と違い、youtubeを筆頭とする動画サイトや、MySpaceといった音源を公開する場所があったり、iTunesストアで配信したり、他にも多くのコミュニティがあり、そしてそれを周知するツールとしてTwitterやFacebook、instagramといったSNSを中心に、誰もが音楽を作って公開して、誰もがそれを聴いて評価出来るというまさしくサバイバルな時代になったという印象があります。

それは誰にでもチャンスがある素晴らしい時代であると同時に、ライバルもその分だけ増えているということでもあります。
また、音楽がより細かく細分化されていることにより、それによって生じる弊害もあると個人的には思います。

多様化によりトップのレベルが下がる?

先ほど書いたように、アマチュアやインディーズも含めた音楽業界全体のレベルは飛躍的に向上した一方で、非常にたくさんの人に愛され続ける絶対的な存在、いわゆるトップレベルのアーティストや作曲者は減った、またはその度合いも下がっているのかなと個人的には思います。

たとえば、世界中を魅了したthe beatlesや日本で大流行したB'zやMr.Childrenといった巨大なビッグネームバンドは、最近の新しい世代では見かけなくなったんじゃないかと思います。
若くはないかもしれませんが、BUMP OF CHICKENは非常に多くの人から高い支持を得られていますね。

なぜトップレベルが登場しない?

自分のこの印象が正しかったとして、なぜ絶対的な存在感を放つバンドやアーティストが登場しづらくなってきたのでしょうか。
それは音楽の多様化に伴う、リスナー側の多様化による分散が大きな影響を与えていると思います。

音楽がよりカテゴライズされた

聴く側が様々な音楽を聴くようになり、一人あたりが興味を持つアーティストが増えた一方で、一つのアーティストについて向き合う時間は減ったと思います。
また、各アーティストが埋もれないようにと、個性を強調した音楽を提供することで、より音楽がカテゴライズされたことで、誤解を恐れずに言えば、いわゆる一発ネタとも言うべき音楽が溢れてきたことが要因ではないでしょうか。 また、実はものすごい魅力を持っているアーティストでも日々流れていく多くの音楽に埋もれて、日の目を見ないということもあるかもしれませんね。

各アーティストへのリターンが減少した

バンド・アーティストの数が増えて、細分化されるということは各アーティストが得られる名誉や知名度、売り上げなどのリターンが減少することも意味します。
長期的な売り上げが期待できなくなると、音楽をビジネスとしている企業も、アーティストを長く育てるというよりは、話題が出たら一気に広めて使い切るというやり方にシフトしていくことも当然と言えば当然です。

どちらが良かったのだろうか?

一昔前のように、アーティストが活躍する、飛躍する機会を絞り込んで、じっくりとアーティストを育てていくことで大きなリターンを得る音楽業界。
そして今のように多くのアーティストが様々なステージで出てきては消えていくというサバイバルのような音楽業界とどちらが良かったのでしょうか。

どちらもそれぞれに魅力があり、それによる弊害もあります。
とはいえ、インターネットを中心として、技術が進歩していく過程で、今のこの状況というのは必然だったとも言えます。
そういう意味で音楽業界というはこれまでにも大きな変化を遂げましたが、今後も変わり続けていくのだろうと思います。

いつの時代も本物は必ず出てくる

絶対的な存在であるアーティストが出てきづらいとは書きましたが、それでもいつの時代にも日本中・世界中の誰もが夢中になる本物は出てくるものです。
(今、第一線で活躍されているアーティストの方達がダメだと言っている訳では決してありません)
多様で面白い音楽を楽しみながら、そんな飛び抜けたスターの登場を待っていたいと思います。



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